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千代田区長選挙は決着した。結果は、石川まさみ氏(67歳:自公推薦)の三選が決まった。
1 結果を冷厳に見る。
結果は以下の通りである。
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<千代田区長選挙の投票結果>
候補者氏名 党派 21時55分確定
下田 武夫 無所属 7,251
石川 まさみ 無所属 9,254
合計 16,505
開票率(%) 100
有効投票数 16,505
無効投票数 240
投票総数 16,745
持ち帰り票数 0
不受理票数 0
投票者総数 16,745
○当日有権者数(人) 男 女 計
今回(平成21年2月1日) 18.738 19.613 38.351
前回(平成17年2月6日) 16,837 18,616 35,453
○投票者数と投票率 投票者数(人)投票率(%)
男 女 計 男 女 今回 前回
7,929 8,816 16,745 42.32 44.95 43.66 43.15
※期日前投票・不在者投票は、最終(確定)に含まれます。
○当日有権者数(人) 男 女 計
今回(平成21年2月1日) 18.738 19.613 38.351
前回(平成17年2月6日) 16,837 18,616 35,453
(以上はいずれも千代田区選挙管理委員会発表)
○今回(09年)の選挙と前回(05年)の比較
<09年>
下田武夫 7251票(43.95%)
石川まさみ 9254票(56.07%)
有効投票数 16505票
総投票数 16745票
期日前投票数 2721票
無効投票数 240票
投票率 43.66%
<05年>
下田武夫 6071票(40.54%)
石川まさみ 8901票(59.44%)
有効投票数 14974票
総投票数 15299票
期日前投票数 2030票
無効投票数 327票
投票率 43.15%
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2 ”山形からの風が千代田に吹かなかった理由を解く?!
今回の区長選は、当初、当初3選をむかえる現職石川まさみ氏の楽勝と見られていた。しかし急きょ立候補を決めた区議会議員の下田武夫氏が、石川区政からの「チェンジ」を掲げて立ち上がったことで、事態が一変した。朝日新聞は2日の東京都版で、争点ははっきりせず盛り上がりに欠けていたと、ばっさりこの選挙を切っているが、筆者はこの選挙の過程で現石川区政の8年のアカのようなものが、浮きが上がってきたと思う。
折りから、1月25日、山形県知事選挙で、2期目の再選は固いと見られていた現職候補が、ギリギリのタイミングで立候補を決めた女性候補に、敗北を喫したことも、選挙を加熱させた。
下田陣営は「山形の風を千代田に、ばらまきや皇居周辺に高層ビルがどんどん建っていくような区政からのチェンジを」と勢いづいた。一方石川陣営は、「国政と区政は違う」と石川区政二期8年で「千代田はきれいになった」と訴えた。
千代田区は、元来保守地盤の地とされる。しかし現状では、麻生内閣の支持率の急低下や山形県知事選の逆風を受けて、石川陣営は、相当の危機感をもって、最後まで懸命な選挙戦を展開した。
今回の選挙結果を見る限り、自公ががっちりと手を組み、組合の「連合東京」が推薦に回った時の強さをまざまざと見せつけられた。
前回(05年9月)の衆議院選挙は、小泉政権下で「郵政解散」→「郵政選挙」と言われ、与党自公が、まさに地滑り的な勝利を収めた。特に東京では、小選挙区で当選したのは、菅直人現民主党代表代行ただ一人だったが、その強さが、けっして単なる小泉劇場の風だけでもたらされたものでないことが、今回の千代田区長選で証明されたと見る。もっと言えば、都市部の選挙において、以前として「自公選挙ネットワーク」は機能しているということである。
今回の選挙の優劣は、投票率が上がり、無党派と呼ばれる層が動くか動かないかに容易にかかっていた。世論がいかに麻生自公政権を支持しなくても、無党派という風が吹かない選挙においては、自公は予想以上に強いということである。
風を吹かない理由は、筆者はかつてエンゲルスが「イギリスの労働者階級の状態」(1840年代父の工場で働き始めた若きエンゲルスが発表した古典)という市民社会の階級分析の論考の中で、確かこのような趣旨のことを発言した。何故現在資本主義がもっとも進んでいるイギリスで革命が起きないか。それはイギリスの労働者階級が、資本のおこぼれを頂戴しているからだ」と見事に看過した。革命が起きたのは労働者階級というよりは、経済格差がもっとも拡大しているロシアや中国で起こった。ロシアには「農奴」と呼ばれる低所得者層がいた。中国にも労働者階級というより、毛沢東は社会階層の分析から、農民に革命の主体を置いた。
要するに、エンゲルスの指摘は、革命というものは、革命以外に、向け道がないときに突如として起こるものである。
ここから資本主義の欠点を見つめ、労働分配率を上下させることで、資本主義社会が、生き延びることを見つけたのである。ソ連は80年代に国家崩壊をした。その時、単純な人々は、資本主義か社会主義を打ち負かしたと公言した。とんでもないことである。恐竜が鳥になって、種を保存して生き延びたように、社会の「所得格差が拡大」し、ついには革命しか、出口がないことによって、起きるものである。
少し長くなったが、千代田区という場所は、東京の顔であり、日本の顔である。市役所だって、国が「PFI事業」(米注1)などを通じて、提供してくれる恵まれた場所である。恵まれた場所には、必ず利権が発生する。今後は、大丸有地区で行われるエセ民活公共事業を、市民がチェックし、それが本当に必要な事業であり、そのデザインまで、皇居周辺の景観とマッチするものであるかの評価を行うべきであると考える。
<※注1>
http://www.news.janjan.jp/living/0901/0901306507/1.php
つまり今回の千代田区長選挙というものを、争点がなく盛り上がらなかったという朝日新聞の総括は、まったく的を得ていない表層の薄皮をすくなった記事であり、評価に値しない。
明日は、この千代田区長選挙が国政にとってどのような影響を及ぼすものか、分析を試みたい。
つづく
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